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大学概要

教員の紹介

堀 彰
HORI Akira
環境防災工学コース / 准教授
社会環境系

研究者情報

  • 学位

    博士(工学)

  • 担当授業科目

    環境防災工学概論,物理I,物理実験,環境防災総合工学I,環境防災総合工学II,ガスハイドレート概論,氷物性概論,環境化学実験,環境防災????????総合演習,オホーツク地域と環境,地球環境工学入門

  • 専門分野

    雪氷物性学、計算化学、物性物理学

  • 研究テーマ

    X線を利用した南極氷床コアの物理構造解析,計算化学的手法による氷やクラスレート水和物、気体を内包する水分子クラスターの研究

  • 所属学会

    日本雪氷学会、日本物理学会、日本金属学会、日本コンピュータ化学会

研究室の概要

南極の深さ3000m以上の氷を解析することにより、過去70万年の地球の気候変動の様子わかってきている。南極氷床は長い年月をかけて流動しており、その深層の氷は塑性変形を受けている。このような氷の構造をX線回折法で調べ、その特徴を明らかにする。一方、 深さ100mよりも浅いグリーンランドの氷からは最近の温暖化の影響を見ることができる。例えば、 2012年にグリーンランド全体の98%で表面融解が起きたことが衛星観測わかった。その融解の痕跡は浅層の氷に記録されている。表面の積雪が深さとともに密度を増してゆく過程を、 X線を使って密度を測定することにより高い時間分解能で知ることができ、それ以前にも表面融解が起きたことが分かった。

研究室の研究テーマ

  • 南極の氷の構造の研究

    南極やグリーランドの氷は氷床が流動する過程で塑性変形を起こす。塑性変形の際、氷の結晶には転位と呼ばれる格子欠陥が導入される。X線回折法により南極の氷の構造を調べて、その氷に含まれる転位の密度を求めその塑性変形履歴を明らかにする。

  • 極地氷床の浅層の氷の密度測定

    極地氷床の浅層コアの密度をX線を用いて1㎜の高い分解能で測定することができる。この方法は、年間涵養量が水に換算して3㎝と低い南極のドームふじの氷で、年層レベルでの解析が可能である。グリーンランド氷では、融解してできた氷層の厚さから過去に起こった表面融解の規模がわかる。同位体分析やイオン分析の結果と合わせて環境変化を明らかにする。

  • 計算科学的手法による氷やガスハイドレートの物性の研究

    氷やガスハイドレートの性質を分子軌道法や密度汎関数法といった量子化学計算や分子動力学計算も合わせた計算科学的手法により明らかにする。例えば、ガスハイドレートのケージ内の運動により観測される物理量がどのように変化するか調べることにより温度依存性がわかり、実験結果の解釈に役立出ることができる。