電子情報通信学会英文論文誌において本学教員の論文が月間ダウンロード数第2位を獲得しました
本学情報デザイン?コミュニケーション工学コースの安井崇准教授、杉坂純一郎准教授、平山浩一教授による論文、“Bending Loss Analysis of Chalcogenide Glass Channel Waveguides for Mid-Infrared Astrophotonic Devices”が、一般社団法人 電子情報通信学会英文論文誌C分冊 2023年3月号に掲載され、2023年3月期の月間ダウンロード数第2位となりました。
本論文は、中赤外光で使用する高性能なアストロフォトニクス用光集積回路の設計を行うための指針のひとつを明らかにしたものであり、地球型太陽系外惑星の検出の実現に貢献することが期待されます。
光集積回路とは、光ファイバ通信網の中で光信号の処理を光のまま行う回路であり、現在の超高速光ファイバ通信網を実現するために多くの光集積回路が光ファイバ通信網の中で使われています。
光ファイバ通信技術とともに発展してきた光集積回路など光学(フォトニクス)のアイデアを取り入れた天文学(アストロノミー)の分野をアストロフォトニクス(=アストロノミー+フォトニクス)といいます。実際に、チリのパラナル天文台にある超大型望遠鏡干渉計(VLTI)で使用されている観測装置の主要な部品のひとつとして近赤外光で動作する光集積回路が使用されており、これを用いた超巨大ブラックホールの観測に関わった研究者に2020年のノーベル物理学賞が与えられています。
一方、中赤外光での観測は水、二酸化炭素、メタンなどに関する情報を得ることができるため、アストロフォトニクスを使用した高精度な観測で地球型太陽系外惑星の検出の実現を目標とする取り組みが海外の研究グループによって検討されています。
なお、今回紹介した論文は、IEICE Transactions on Electronics(電子情報通信学会英文論文誌C分冊)から無償でダウンロードできます。
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